下駄について
こんにちは。無重力着付けの千衣子です。
無重力着付けでは、
履き物に下駄をおすすめしています。
それも足を置くところ(天といいます)が
平らな下駄です。
一見歩くのが難しそうに見える下駄ですね。
よく見かける、
全体的に少しカーブになったもののほうが
歩きやすく思えるのですが
無重力着付け的にどう考えるのでしょうか。
無重力着付けは、着物や帯といったアイテムの力を借りる着付けです。
力を借りるためには、人間の形に近くない、
つまりカーブの少ないもののほうが頼り甲斐があるので、
平らな下駄を推奨しています。
日本の履物の歴史を見てみても
もともと日本人は
足元が平らなものを履いていたようで、
その頃の歩き方が
現代の靴を履いているわたしたちとは
違っていたのではないかと考えています。
じゃあどんな歩き方をしていたのか、
といった堅苦しいことはいったん考えずに、
まずは履いてみて、
少しずつ慣らしていってみてください。
下駄を履くことで
歩き方を変えていくくらいの気持ちで。
わたし個人的には
下駄を履くようになって
肩の力が抜きやすくなり、
足が本当に疲れにくくなりました。
お取り扱いしている下駄は、
国産の会津桐を
時間をかけて乾燥させ
手仕事で加工したもの。
80歳を超える番頭さんに
色々教えてもらいながら
一つずつ
全ての鼻緒の組み合わせを選んでいます。
種類もたくさんあって、
見ているだけで癒される幸せアイテムです。
サイズ
下駄はかかとが少し出た方がいいので、
足のサイズよりも
少し小さいものを選ぶといいでしょう。
靴と違って
足元全体を覆うわけではないので、
おおらかに選んでも大丈夫です。
鼻緒は最初はきつくても
履いているうちに伸びてきますよ。
形
大きく分けて
歯が2枚ついている「二枚歯」
<柾下駄ともいいます>
(写真右上)
と
前が斜めになっている「小町」
(写真左下)
の2種類をお取り扱いしています。
素材感
下駄は長らく日本人の足元を
彩ってきた美しい文化なので、
さまざまな下駄があります。
・いろんな色の漆塗り
・模様を彫られた鎌倉彫
・繊細な絵が描かれたもの
など
今ではもう作ることが
難しくなっているものも。
初めての下駄には
基本的には、好きだなぁと思うものでいいのですが、
塗りのものはコツンとぶつけると欠けてしまうので、
慣れないうちは、スニーカー感覚で履きやすい
白木のものが気兼ねなくて
気楽に履けるかもしれません。
慣れてきたら、
コーディネートに合わせて
選んでみてくださいね。